飲食店の資金調達手段9選!クレカ導入済みならファクタリングが最適

2023年12月20日

配膳飲食店はこれまでは「現金」でなりたつビジネスだと考えられてきた背景があり、運転資金はそれほど必要ないと言われてきました。しかしキャッシュレスが普及する中、売上の現金化にも時間を要するようになっています。また飲食店の売上は外的要因にも大きく左右されます。そのため、経営を安定させるための資金調達を考えるオーナーも多いのではないでしょうか。

さまざまな資金調達方法の中で、注目を集めるのがファクタリングです。特にクレジットカードを導入していれば迅速な活用ができるため、飲食店にもおすすめの方法となっています。そこでこの記事ではファクタリングを含め、飲食店で使える資金調達方法について解説します。ファクタリングの仕組みやメリットについても具体的にご紹介しますので、ぜひご活用ください。

目次

クレカ導入済みなら利用可能!ファクタリングの仕組みとは?

ファクタリングとは、会社(事業者)が所有する売掛債権を売却し、現金化する資金調達方法です。保有する売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、手数料分を差し引いた金額を迅速に現金化できます。より理解を深めたい方はファクタリングの基本【仕組み・種類・メリット・デメリットを図で解説】をご参照ください。

またファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類があります。2社間ファクタリングとは、売掛債権を保有する会社(事業者)とファクタリング会社の「2社」の間でやり取りする方法です。一方の3社間ファクタリングでは、会社(事業者)とファクタリング会社に加え、売掛先(取引先)の入れた3社で契約を交わします。

ただし、クレジットカードの売掛を最近とする場合は、2社間ファクタリングしか利用できません。クレジットカード会社は「債権譲渡禁止特約」を付記し、債権譲渡を認めていないためです。しかし2020年の民法改正により、クレジットカードのように債権譲渡禁止特約がある場合でも、債権の譲渡ができるようになりました。クレジットカード債権の譲渡は法的には問題はないもののカード会社は譲渡を認めていないため、2社間ファクタリングのみ利用可能となります。「2社間」「3社間」の違いについてはこちらもご覧ください

審査落ちリスクほぼゼロ!?飲食店の資金調達にファクタリングが適している理由

計算飲食店にファクタリングが適している理由として、審査に通りやすい点が挙げられます。ファクタリング会社にとって、買い取った債権を回収できるかどうかは大きなポイントです。売掛先が倒産してしまえば資金を回収できなくなってしまうからです。そのため審査において、売掛先の信用度を重要視します。

飲食店の売掛先は大手クレジット会社がほとんどで、倒産するリスクは非常に低いと考えられます。飲食店がクレジットカード債権のファクタリングを利用する際も、審査に通りやすくなります。また大手クレジット会社は与信が高いため、比較的リーズナブルな手数料での利用が可能となります。一般的に、2社間ファクタリングの相場は10~30%となっています。しかし大手クレジット会社は信用度の高い売掛先ですから、さらに安く抑えられるケースもあります

利点はスピード!ファクタリングを利用する5つのメリット

クレジット債権の売掛先が大手企業であるため、審査に通りにくいのは大きなメリットの一つです。その信用度の高さゆえ、2社間ファクタリングの手数料を低く抑えることができます。

また飲食店のファクタリングで利用する2社間ファクタリングでは、利用者とファクタリング会社だけで契約が完結します。手続きにも時間がかからず、スピーディで確実に現金化が行えるのも大きな利点です。2社間のみのやり取りのため、売掛先であるクレッジとカード会社や銀行などの取引先が関わることはありません。ファクタリングを利用した事実を知られることなく、迅速に資金を調達できます。

さらに売掛債権を買い取ってもらうファクタリングは負債にはあたりません。借金ではないため債務は増えないため、新たな借入で不利になるおそれもありません。銀行融資をはじめとする融資への影響もなく、債務超過があっても利用できます。ファクタリングを利用しても、信用情報に影響が及ばないところもメリットと言えるでしょう。

ファクタリングのデメリット

飲食店のファクタリングにおいて、売掛債権となるのはクレジットカードの取引です。クレジットカードの取引が開業後の「売上」として扱われます。当然ながら売上の発生しない開業前には利用できません。同様に、そもそもクレジットカードを導入していない飲食店ではファクタリングは使えない点もデメリットです。

【最速で資金調達】ファクタリング会社を効率的に探すたった一つのコツ

見積もりファクタリング会社を選ぶ際、自社にとってより有利な条件で資金調達ができるかどうかがポイントとなります。例えば利用手数料がリーズナブルかどうか、スピーディに現金化ができるかどうかが業者選びの要件となるでしょう。

どんなに好条件なファクタリング会社であっても、条件によっては利用できない可能性もあります。時間や手間をかけて申込みをしたにもかかわらず、サービスを使えないようでは意味がありません。ファクタリング事業者を一括で比較・見積もりできるサービスを使うのが最も効率的でおすすめです。

一括ファクタリングなら、売掛金と希望調達金額を入力するだけで見積もりができるので便利です

全部紹介!飲食店で使える資金調達手段一覧

資金繰り飲食店の資金繰りを考えた際、よりスムーズな資金を調達するにはどのような方法があるのでしょうか。飲食店で活用できる資金調達方法について、利用できる人や調達可能額、メリットやデメリットを含めて詳しくご紹介します。

1.ファクタリング【運転資金・設備資金】

ファクタリングとは、売掛金を債権としてファクタリング会社に買い取ってもらい、現金化する資金調達方法です。中でも飲食店に適しているのがクレジットカード債権の売却です。審査に通りやすく、スピーディに現金化できるなどのメリットがあります。ファクタリングの詳しい内容については、この記事の前半で解説しています。ぜひご覧ください。

2.日本政策金融公庫【開業資金・設備資金・運転資金】

日本政策金融公庫は国が100%出資する政府系の金融機関です。起業や開業したばかりでも融資を受けられる制度が用意されています。条件によっては無担保・無保証で融資が受けられる場合もあり、銀行などの金融機関と比べると低い金利で利用できるのが特徴です。また国が運営する組織のため、安心して融資が受けられ、対外的な信用を得やすいのも利点の1つでしょう。

例えば女性、若者、シニア起業家支援関連の融資では、7,200万円(うち運転資金4,800万円)が融資限度額(国民生活事業)となっています。また新規創業だけを対象とし、無担保・無保証人で利用できる「新創業融資制度」も用意されています。

デメリットとしては、審査に時間がかかることが挙げられます。また一度審査に落ちると、再審査までに時間を要するなどハードルが上がってしまう点にも注意が必要です。

3.銀行融資【開業資金・設備資金】

飲食店の融資先として、都市銀行や地方銀行、ネット専用銀行などの金融機関も選択肢となります。限度額は銀行それぞれで異なりますが、経営状況などを含めた企業の「信用度」を基準に審査を行います。銀行から直接融資を受ける場合は金利も高く、審査も厳しくなりがちです。

新規開業の場合、信用度はないに等しいため、難易度はかなり上がるでしょう。ただし、公的機関である信用保証協会を利用すれば審査に通りやすくなります。中小企業・小規模事業者の保証人として融資をサポートしてくれる信用保証協会ですが、利用には信用保証料を支払う必要があります。

4.商工中金の融資【設備資金・運転資金

商工中金は、中小企業専門の金融機関として80年以上の実績を誇ります。日本政策金融公庫と同じく、国が共同出資を行っている政府系の金融機関です。半官半民という背景もあり、低金利で融資が受けられる利点があります。また資金調達だけでなく、資産運用や事業支援を含め、トータルでの経営サポートが受けられます。

一方で事業年数は問われませんが、新規開業の際は融資が受けられません。融資の使途は設備投資や運動資金がメインとなります。加えて商工中金の融資の対象者は株主である中小企業団体(商工中金株主団体)とその構成員に限定されています。相談は受け付けてもらえるものの、実際の融資には株主、構成員になることが条件です。

5.ビジネスローン【開業資金・設備資金・運転資金】

飲食店が資金を確保する融資の一つにビジネスローンがあります。使い道を事業資金に特化している融資で、銀行や信販会社、消費者金融などが取り扱っています。審査は比較的緩いものの、一般的な融資と比較して高金利なのも特徴です。また限度額は100万~5,000万円までさまざまですが、基本的には低めに抑えられています。原則としてすでに開業している事業者向けローンと定義づけるケースが多く、新規開業の資金調達が認められない場合もあることに注意しましょう。

6.出資を受ける【開業資金・設備資金・運転資金】

株式会社として飲食店を起業する、経営していく場合の資金調達方法として、株式を発行するのも一案です。例えば特定の第三者に株式を発行し、その対価として資金を受け取る第三者割当増資がよく知られています。調達可能な額は交渉や条件に左右されるほか、増資によりもともとの株価の価値が下がることも考えられます。多額の資金を持ち、引き受けてくれる出資者がいるかどうか、また増資後の税負担などさまざまな観点から検討する必要があるでしょう。

7.補助金・助成金【開業資金・設備資金・運転資金】

国や開業するエリアの自治体が主体となり、新規事業などを支援する助成金や補助金、給付金などの制度も活用できます。飲食店の資金調達にあたって利用できる場合も多く、基本的には返済が不要なところも利点です。調達できる金額は制度の目的や内容によって異なります。

ただし、自ら該当する助成金や補助金、給付金を調べて期限内に申請しなければなりません。また使用できる用途が厳密に定められているケースがほとんどです。当然審査もあり、審査を通過しても即日入金されるわけではありません。スピード感のある資金調達はできないことも覚えておきましょう。

8.シンジケートローン【運転資金・設備資金】

シンジケートローンとは、複数の金融機関が連携し、シンジケート団として融資に対応する制度です。金融機関内で取引条件などの歩調を合わせ、契約書を交わして融資を行うため、多額の資金調達が可能となります。また金利をまとめることができる点も利点と言えるでしょう。しかし、一方的な融資と比較し、多大な手間と時間を要することに加え、金利以外の事務手数料がかかるのがデメリットです。また一定の規模を有する企業が対象となるため、個人事業主や中小企業では利用できません。飲食店を新規開業 する際の資金調達方法として不向きです。

9.クラウドファンディング【開業資金・運転資金・設備資金】

個人や法人が立ち上げたプロジェクトに賛同する不特定多数の人たちが、WEBなどを通じて資金面でのサポートを行う方法をクラウドファンディングと言います。資金面でのサポートには、商品やサービスを購入する購入型、リターンを求めない寄付型、投資や融資を行う金融型などさまざまな形があります。個人や小さな組織が、出資者を募ったり、金融機関からの融資を申請したりせずにプロジェクトを実現する方法として注目される新たな資金調達方法です。

新規開業者でももちろん利用可能ですし、成功すれば大きな資金を得ることも可能です。一方思ったように資金が集まるとも限らず、経営に関するアイデアを盗用されるなどのリスクもあります。

この記事のまとめ

飲食店の売上に含まれるクレジットでの支払いは債権としてファクタリング会社に売却することが可能です。大手クレジット会社が売掛先のため信用度も高く、審査にも通りやすくリーズナブルな手数料で利用できるメリットがあります。2社間ファクタリングのため、現金化がスピーディな点も魅力の一つでしょう。あくまで債権の売買のため、負債が増えず、今後の融資にも影響しません。飲食店の開業をお考えの方や資金繰りにお悩みの方は、活用を検討してみてはいかがでしょうか。