製造業のファクタリング利用者が多い?メリット・人気の理由を解説

2024年04月08日

目次

製造業の会社が突然、資金繰り困難に。
そのときに取った行動とは?

頭を抱えた人

資金繰りが困難となり、銀行融資を検討したものの審査が下りず経営破綻寸前に。そんななか、売掛債権を現金化する「ファクタリング」という手段を見つけて倒産を逃れた製造業の事例は、数多くあります。

今、銀行融資や出資といった方法ではなく、ファクタリングという手段を選ばれる製造業の経営者の方が増えています。それにはどのような理由があるのでしょうか?他の資金調達方法と比較してどんなメリットがあるのでしょうか?

製造業にフォーカスして、ファクタリングが人気な理由と銀行融資や投資と比較したメリット・デメリット、実際にあった製造業の事例をご紹介します。

ファクタリングが製造業に人気の理由

ファクタリングとは前述のとおり、売掛債権を商品としてファクタリング会社に売却し、その対価として現金を得る資金調達方法です。売掛金が取引先から入金されたらファクタリング会社にそれを支払います。いわば、数週間~数ヶ月先に手に入る売掛金を前倒しして得られるという仕組みです。

本来得られるはずの現金で資金繰りを行うので、根本的に銀行融資や出資とは異なります。審査内容も融資や出資と比較すると非常に簡素。現金化までのスピードが早く、確実性も高いため、製造業の資金調達方法として人気が高まっているのです。

特に製造業にありがちな「一時的に運転資金が足りなくなった」「納品が完了してから売掛金が入る」「外注費や材料費などを先に支払わなければいけない」というケースでファクタリングが選ばれています。また、設備投資や人材採用など、事業拡大のための資金調達法としても最適です。

会社設立して間もないけど融資の審査は通る?
教えてほしいファクタリング事情

作業服と電卓

融資を受ける際には非常に厳しい審査を通過しなければいけません。会社の事業内容や規模、存続年数、経営状態、将来性、返済能力など審査項目は多岐に渡ります。融資を受ける際には不動産を担保に入れ、保証人も立てなければいけません。

ファクタリングは融資のように審査項目が多くありませんので、非常にスピーディー。最短即日の現金支払も可能です。融資の場合は経営状態が良くない会社や創業して間もない会社は審査に通過しにくいですが、ファクタリングは取引先(売掛債務者)に対する審査がメインですので、銀行融資を利用できなかった会社でもファクタリングなら資金調達ができます。

銀行融資・出資・ファクタリングどれが良い?
製造業の資金調達方法、メリット比較

今注目されているファクタリングは、これまで製造業でメインだった銀行融資や出資と比較してどんな違いがあるのでしょうか?メリット・デメリットをそれぞれ挙げて比較してみましょう。

銀行融資のメリット・デメリット

銀行融資は銀行などの金融機関からお金を借りて資金調達を行う手段です。融資を受けたら利子を付けて返済します。

メリット

①第三者からの介入を受けない

銀行融資はあくまでお金を借りるだけ。出資と違って株式を売却するわけではありませんので、銀行が経営に介入することはありません。資金を調達できて、しかも自由な経営を続けることが可能です。

また、出資の場合は利益が出たら出資者に配当金を支払わなければいけませんが、融資の場合は配当金を支払う必要はありません。経営に縛りがないのが銀行融資の大きなメリットと言えます。

②融資元に資金力がある

融資を行う銀行や信用金庫などの金融機関はその性質上資金力が高いです。そのため、一度に多くの現金を借り入れることができます。

審査に通過しさえすれば、必要なときに必要な金額を調達できるので、多額の現金が必要な新規事業の立ち上げ、設備投資に銀行融資がよく使われるのです。事業に成功すれば、融資で得た資金を上回る利益をあげられます。

儲かっている企業が、さらに成長するために資金を得る手段としては融資が最適です。

デメリット

①返済の義務がある

銀行融資は借金ですので、当然ですが返済の義務が生じます。しかも、元金だけではなく利子を付けて返さなければいけません。

一時的に返済が難しい場合はリスケ(リスケジュール)をし、返済を猶予してもらいます。仮に返済できなくなってしまうと不動産などの担保を失うことになります。最悪の場合、会社が破綻したり自己破産に陥ったりということにもなりかねません。

返済ができなかったり滞ってしまったりするといわゆる「ブラックリスト」に載ってしまい、再び融資を受けることが困難になります。

②審査が厳しい

前述のとおり、銀行融資を受けるためには厳しい審査を受けなければいけません。金融機関が融資をする上でもっとも恐れているのは、お金が返ってこなくなる「貸し倒れ」です。銀行もボランティアでお金を貸しているわけではないので、厳しく審査を行って、返せる見込みがある客にのみお金を貸すというのは致し方ないことと言えます。

特に起業したばかりの会社や土地や建物などの担保を持っていない会社は信用力が低いとみなされて銀行融資を受けられない可能性が高いです。

出資のメリット・デメリット

出資とは投資家に株式を譲渡する代わりに資金を援助してもらう方法です。投資家は株主となるため、配当金を得る、株主総会などを通じて経営に参加する権利が得られます。

メリット

①返済の義務がない

出資では株式の対価として現金を得るので、銀行融資のような元金の返済義務はありません。仮に出資を受けた後に赤字になったとしても、出資元に返す必要はありませんので、多額の負債を抱えるリスクもないのです。

銀行融資の場合は利子が発生しますが、出資では利子が発生しないのも大きなメリットと言えます。得た現金は純粋に設備投資や経費の支払いなどに充てることが可能です。ただし、利益が発生した場合は配当金を株主である投資家に支払う必要があります。

②会社の成長を手助けしてもらえる

これは出資ならではのメリットと言えます。投資家にとっては出資した企業の成長(株価の上昇)が自分の利益につながりますので、企業を積極的にサポートします。

優秀な投資家から出資が受けられれば、経営ノウハウや情報、業務提携の提案などが得られて、企業の成長にもつながるでしょう。

特に創業間もない企業やベンチャー企業、経営に行き詰まっている企業にとっては、資金調達にプラスして経営サポートも大きなメリットとなります。

デメリット

①第三者に経営を握られる

経営の手助けをしてもらえるのが出資のメリットですが、これがデメリットに転じる場合もあるのです。

投資家は出資した会社の株主となります。取締役の専任権・解任権や、株主総会に参加して決議に投票する権利などを得るので、経営に口を出すことができます。

投資家が資本の半分の出資を行った場合、会社法では経営者と投資家が同等の権利を得ることになるのです。経営を投資家が握ることができるため、自由な経営が難しくなります。

②業績が上がるとコストが大きくなる

メリットの部分で出資は投資家に利子を支払うのではなく配当金を支払うということを解説しました。株主への配当金は業績と連動し、業績が上がれば上がるほど、配当金の額も大きくなります。

場合によっては融資で支払う利子の額よりも、配当金にかかるコストのほうが割高になる可能性があるのです。安易に「利子を支払わなくても良いから」といって出資を選んで、結果として融資よりもコストが掛かってしまったというケースも多々あります。

ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングとは売掛債権を譲渡して現金を調達する方法です。売掛金が入金されたらファクタリング会社にそれを支払います。

メリット

①返済の義務がない

返済の義務がないのは出資と同様です。売掛債権をファクタリング会社に売却して現金を得て、売掛金が入金されたらファクタリング会社にそれを入金するという仕組みですので、融資のように現金を作って、利子も含めて毎月返済していくということはないのです。

また、出資の場合は投資家に配当金を支払わなければいけませんが、ファクタリングの場合は配当金も支払う必要がありません。ただし、ファクタリング会社に支払う手数料が発生します。

②資金を即日調達可能

銀行融資と比較すると審査項目が少ないので、資金調達までに要する時間も短いです。銀行融資の場合は申し込んでから数週間~数ヶ月の審査を経てようやく現金が手に入ります。一方、ファクタリングの場合は申込みから現金化まで数日~1週間程度。早い場合だと即日調達も可能です。

特に経費などの支払いが迫っている、急に想定外の出費があったときなど、融資の審査を待っていられない状況での資金調達に最適と言えます。

デメリット

①手数料が掛かる

ファクタリングには融資を受けた際に支払わなければいけない利子や、出資を受けた後に投資家に支払う配当金はありませんが、ファクタリングで得た資金のなかからファクタリング会社に手数料を支払わなければいけません。この手数料がファクタリング会社の利益となるのです。

ただし、手数料を支払うのはファクタリングを行うときのみなので、返済期間によって変動する利子や、投資家が株式を保有している間は支払い続けなければいけない配当金と比較すると、大幅にコストを削減できる可能性があります。

手数料の相場は5~20%。割合はファクタリング会社によって大きく異なるので、なるべく手数料の比率が低い会社を選ぶのが重要です。

②売掛債権が必要

ファクタリングを行うには、売掛債権を保有していることが大前提となります。商品の在庫がないと売上が得られないのと同様、ファクタリングの際に商品となる売掛債権がないと現金化はできません。

また、売掛債権以上の額のファクタリングも不可能です。1,000万円の売掛債権でファクタリングを行うとすると、現金化できる金額も1,000万円まで(手数料込み)となります。売掛債権の額以上の資金を調達したいとなると、融資や出資に頼らざるを得ません。ただし、資金繰りが売掛金の額でどうにかなるというケースでは、非常に有効な手段と言えます。

ファクタリング 銀行融資 出資
メリット 返済の義務がない 第三者からの介入を受けない 返済の義務がない
資金を即日調達可能 融資元に資金力がある 会社の成長を手助けしてもらえる
デメリット 手数料が掛かる 返済の義務がある 第三者に経営を握られる
売掛債権が必要 審査が厳しい 業績が上がるとコストが大きくなる

製造業のファクタリングまとめ

握手する人

製造業は人件費、材料費、外注費などの支払いが多い割に、売掛金の回収が遅くなりがちです。差し迫った出費に対応するためには、売掛金の入金をカバーしてスピーディーに資金調達ができるファクタリングがおすすめです。審査も厳しくないので、創業間もない企業さまや、過去に融資を断られた企業さま、中小零細企業さまもご利用いただけます。

銀行融資のような返済義務や利子の上乗せもなし。出資と異なり経営に口を出されるリスクもありません。必要なコストも大幅に抑えられる可能性が高いです。

ただし、ファクタリングを利用する際にはファクタリング会社をしっかり選ばなければいけません。手数料の割合や支払いまでの期間は会社によって大きく異なります。会社選びを間違えると、手数料が割高で、しかもなかなか現金が支払われないなんてことも。

一括ファクタリングで紹介しているファクタリング会社なら手数料は3%~と業界最安レベル。かつ、最短で即日の現金化も可能。これまで資金繰りに困られていた数多くの企業様を、ファクタリングでお手伝いさせていただきました。
資金繰りにお困りで売掛債権を保有している、「売掛金がすぐに入ったらどうにかなるのに…」と思われている方は、ぜひファクタリングを検討してみてください。